2011年10月24日

夜鷹の渇き

 シンは宿を出て、ハーブサールの中心地へと向かった。大通りはそれなりににぎわっているが、目新しい物があるわけではない。しかし行商人にとって大切なのは目新しさではない。行商とは、悠然と砂漠に行くことであり、ごくありふれた水を持って行くことなのだ。重要なことは、砂漠へ効率よく水を運んで行くこと。そしてなにより、人の心や日常に潜む「砂漠」を想像し、同調することだ。

 シンはバルーヌの夜鷹達の「心の渇き」を想像した。金で抱かれる女が何を思うのか・・・。

 親父は言っていた。掃除道具がよく売れると。まあ・・・。わからないじゃない。でもそれは効率的じゃない。掃除道具はかさばるからな。利幅も少ないし。なにより親子で同じ物を捌くってのは面白みに欠けるしな。

 あるものは自らの体を痛めつけると聞いたことがある。なんとなくわかるが・・・、ハッキリさせておきたい所だ。この手の話は坊主に聞いたら、もっとわかることがあるかもしれない。シンはそう思い、中心街の公園に居る、乞食坊主に話を聞きに行くことにした。
posted by KIMITO at 04:12 | Comment(0) | 行商人シン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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